EucalyptusAdministratorGuide_v1.5.2
説明の対象となるのは、ソースコードから Eucalyptus 1.5.2 へアップロードを行う場合、パッケージで 1.4 や 1.5.1 からバージョンアップする場合、Ubuntu Jaunty へインストール場合です。まだバージョン 1.3 を使用している場合は、1.5 へアップグレードする前にバージョン 1.4 へのアップグレード(英語)を行ってください。
また、アップグレードを行う前に、鍵の状態のバックアップを作成する事が必要です。RPM パッケージによるアップグレードであれば、自動的にバックアップは作成されます。ですが、DEB パッケージやソースコードからのアップグレードでは、手動でバックアップを行う必要があります。このドキュメントの最後には、バックアップを使用して、アップグレード前に戻す手順を記しておきました。
以後の説明において、環境変数 $EUCALYPTUS は、Eucalyptus が現在インストールされている場所を示すものとみなします。現在インストール済みの場所をバックアップしておいてください。その場所に、新しい 1.5.2 をインストールします。もし 1.5.2 を違う場所にインストールしたい場合は、コマンドを適宜修正してください。
それと、環境変数 $OLD_VAR は、次のような条件であるとみなします。
euca-terminate-instances ... # root など、管理者権限で実行します
$EUCALYPTUS/etc/init.d/eucalyptus-nc stop $EUCALYPTUS/etc/init.d/eucalyptus-cc stop $EUCALYPTUS/etc/init.d/eucalyptus-cloud stopあるいは、バージョン 1.4 では次のようにします。
$EUCALYPTUS/etc/init.d/eucalyptus stop
ps aux | grep euca kill -9 ... # もしまだプロセスが稼働している場合は、-9 (KILL) シグナルで停止
RPM を使ってアップグレードを行う場合であれば( CentOS や openSUSE )、バックアップは自動的に行われますので、このステップは読み飛ばして構いません。バックアップは /root/eucalyptus-pre-1.5.2-rollback.tar です。
ソース や DEB( Debian や Ubuntu ) からアップグレードを行う場合、アップグレードがスムーズに行えなかった場合に備えて、データベースや鍵のバックアップを取りたくなるでしょう。
cd $EUCALYPTUS rm -f $OLD_VAR/db/eucalyptus.lck tar cvf /root/eucalyptus-pre-1.5.2-rollback.tar etc/eucalyptus $OLD_VAR/db $OLD_VAR/keys/*.p* cp etc/eucalyptus/eucalyptus.conf /root/eucalyptus-pre-1.5.2-configuration
もし、更に古いファイルを除去しておきたいのであれば、次のディレクトリ2つも削除できます。
rm -rf log/eucalyptus run/eucalyptus
"Walrus のパス"(標準では $EUCALYPTUS/$OLD_VAR/bukkits )には、非常に多くのデータを含むかもしれませんが、アップグレードの影響を受けることはなさそうですので、バックアップをお勧めしません。
バージョン 1.4 から 1.5 に切り替わったことで、設定ファイルには新しいパラメータが追加されました。そのため、1.4 からアップグレードを行う場合、古い設定ファイルと新しい設定ファイルの間で、違いがある部分を調整する必要があります。手動で設定ファイルを書き換えても構いませんが、自動で変換する方法もあります。
$EUCALYPTUS/usr/sbin/euca_conf \ -upgrade-conf /root/eucalyptus-pre-1.5.2-configuration \ $EUCALYPTUS/etc/eucalyptus/eucalyptus.conf
バイナリパッケージを使って古いバージョンからアップグレードする場合、この変換は自動的に行われます。
なお、単に以前の設定の上にコピーするだけなのか、自動変換するのかどうかに関わらず、設定を確実なものとするために、新しい設定ファイルに目を通しておくことを強く推奨します。その際、具体的には次の変数を確認してください。
1.4 から 1.5 のアップグレードであれば、ネットワークの設定はそのままで動作するでしょう。1.5 での新しいネットワークモード(MANAGED-NOVLAN)については、管理者ガイドの ネットワークの設定 を御覧ください。
また、それぞれの計算ノード上でも設定ファイルの変換が必要です。また、ノードごとに固有の設定もありますので、注意をしてください。設定変更後は、各々のノード上で、新しい設定ファイルが有効なことを確認してください。
$EUCALYPTUS/etc/init.d/eucalyptus-nc start $EUCALYPTUS/etc/init.d/eucalyptus-cc start $EUCALYPTUS/etc/init.d/eucalyptus-cloud start
euca-describe-availability-zones verbose
アップグレードが正常に終了したことを確認したあとは、ディスクから古い情報を削除してください。
rm -rf $EUCALYPTUS/var/eucalyptus
cd $EUCALYPTUS tar xf /root/eucalyptus-pre-1.5.2-rollback.tar
cp etc/eucalyptus/eucalyptus.conf.old etc/eucalyptus/eucalyptus.conf
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