[[EucalyptusAdministratorGuide_v1.6]]


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* Eucalyptus (ユーカリプタス) のインストール [version 1.6] [#f9ae9891]

http://open.eucalyptus.com/chrome/site/diagrams/architecture.png
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A Eucalyptus cloud setup consists of five types of components. The cloud controller (CLC) and "Walrus" are top-level components, with one of each in a cloud installation. The cloud controller is a Java program that offers EC2-compatible SOAP and "Query" interfaces, as well as a Web interface to the outside world. In addition to handling incoming requests, the cloud controller performs high-level resource scheduling and system accounting. Walrus, also written in Java, implements bucket-based storage, which is available outside and inside a cloud through S3-compatible SOAP and REST interfaces. 

Eucalyptus クラウドのセットアップは、クラウド・コントローラ(CLC)、クラスタ・コントローラ(CC)、ノード・コントローラという、3つのコンポーネントを構成します。そのうち、クラウド・コントローラというのは、いわゆるインターネットの世界がウェブをベースとしたインターフェースを扱っているのと同様に、
ウェブで操作可能なインターフェースを提供する Java プログラムです。クラウド内部へ入ってくるリクエストの取り扱いができるほか、高水準のリソース・スケジューリングや、システム管理((訳者注:原文では"system accounting=VMごとのリソース使用状況の監視や、ウェブ・インターフェース上でユーザ認証を行う画面を実装しているといった、広義における「管理」"))を行います。また、Amazon S3 と互換性のあるバケット(bucket)をベースとしたストレージ(Walrus/ウォールラス((動物のセイウチ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%82%A6%E3%83%81 )))を実装しているほか、Amazon EBS (Elastic Block Storage) のようなブロック・ベースのストレージも実装しています。クラスタ・コントローラ(クラスタ水準のスケジューリングと、ネットワークの制御)と、ノード・コントローラ(ハイパーバイザーの制御)は、C 言語で記述され、Apache 内部のウェブサービスとして実装されています。
Eucalyptus クラウドのセットアップは5つのコンポーネントから成り立っています。トップレベルのコンポーネントは、クラウド・コントローラ(CLC)とWalrus(ウォールラス((動物のセイウチ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%82%A6%E3%83%81 )))であり、クラウドの構築毎に1つ構成します。クラウド・コントローラは、Amazon EC2と互換性をもつSOAPと「クエリ」インターフェイス、また外部から操作可能なWebインターフェイスを提供します。クラウド・コントローラは外部からのリクエストに応答することにくわえて、高度なリソーススケジューリングとシステム管理((訳者注:原文では"system accounting=VMごとのリソース使用状況の監視や、ウェブ・インターフェース上でユーザ認証を行う画面を実装しているといった、広義における「管理」"))を行います。Walrusは、同じくJavaで記述され、Amazon S3互換のバケット(bucket)型ストレージを提供します。WalrusはAmazon S3互換のSOAP, RESTインターフェイスでクラウド内部および外部から利用可能です。

これら3つのコンポーネントは、WS-Seruciry(WSS((http://ja.wikipedia.org/wiki/WS-Security))) を用いた SOAP((Simple Object Access Protocol http://ja.wikipedia.org/wiki/SOAP_%28%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%29)) プロトコルを経由して通信します。クラスタごとに1つのクラスタ・コントローラを設置し(クラスタにおける先頭のノードで実行します)、計算ノードごとに1つノード・コントローラを設置します。つまり、1つのクラスタ上に Eucalyptus をインストールしているという状態というのは、クラウド・コントローラとノードコントローラが先頭のノードに設置されており、かつ、各々の計算ノード上ではノード・コントローラが組み込まれた状態のことなのです。
トップレベル・コンポーネントは複数のクラスタのリソースを集約します。例えばファイアウォールの内側にある1つのLANを共有しているノードのリソース情報を集約します。個々のクラスタにはクラスタレベルのスケジューリングとネットワークの制御を行うクラスタ・コントローラ(CC)、Amazon EBS (Elastic Block Storage) のようなブロック・ベースのストレージを提供するストレージ・コントローラ(SC)が必要です。この2つのコンポーネント(SC, CC)は一般的にクラスタのヘッドノードにインストールします(実際にはクラスタがファイアーウォールの内部にある場合にインストールします)。最後に、ハイパーバイザを持つ個々のノードにハイパーバイザを制御するためのノード・コントローラ(NC)をインストールします。クラスタ・コントローラ(クラスタレベルのスケジューリングと、ネットワークの制御)と、ノード・コントローラ(ハイパーバイザの制御)は、C 言語で記述され、Apache 内部のウェブサービスとして実装されています。ストレージ・コントローラ(SC)はJavaで記述されています。これら3つのコンポーネント(CC, SC, NC)はそれぞれWS-Seruciry((WSS[[http://ja.wikipedia.org/wiki/WS-Security]])) を用いた SOAP((Simple Object Access Protocol http://ja.wikipedia.org/wiki/SOAP_%28%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%29)) プロトコルで通信します。

Top-level components can aggregate resources from multiple clusters (i.e., collections of nodes sharing a LAN segment, possibly residing behind a firewall). Each cluster needs a cluster controller (CC) for cluster-level scheduling and network control and a "storage controller" (SC) for EBS-style block-based storage. The two cluster-level components would typically be deployed on the head-node of a cluster (in fact, this is required if the cluster is behind a firewall). Finally, every node with a hypervisor will need a node controller (NC) for controlling the hypervisor. CC and NC are written in C and deployed as Web services inside Apache; the SC is written in Java. Communication among these components takes place over SOAP with WS-security. 
このガイドの大部分は「シングルクラスター」構成を想定して記述されています。シングルクラスター構成では、ノード・コントローラ(NC)以外の全てのコンポーネントは「フロントエンド」と呼ぶ1台のマシンにインストールされます。ノード・コントローラ(NC)がインストールされるマシンは「ノード」と呼びます。Eucalyptusではより複雑な構成を取ることもできます。例えば複数のクラスタ・コントローラ(CC)を扱ったり、Walrusを異なるマシンにインストールする構成も可能です。この場合の「フロントエンド」とは、単にクラウド・コントローラ(CLC)が動作しているマシンを指します。

さて、インストールを行う前に、必ず Eucalyptus の[[動作条件>EucalyptusPrerequisites_v1.6]]に目を通すようにしてください。Eucalyptus を以前のバージョンからアップグレードする場合は、[[旧バージョンの Eucalyptus をアップグレードするには>EucalyptusUpgrade_v1.6]]の手順に従ってください。
Eucalyptus のインストールはソースコードからのインストールのほか、パッケージ(RPM 及び DEB)を使ってのインストールも可能です。ソースコードを使う方法は汎用的なもので、ほとんどのあらゆる Linux システムで動作するでしょう。パッケージでインストールできるディストリビューションは限られます。1.6で対応するのは以下のディストリビューションです。

Eucalyptus のインストールはソースコードからのインストールのほか、パッケージ(RPM 及び DEB)を使ってのインストールも可能です。ソースコードを使う方法は汎用的なもので、ほとんどのあらゆる Linux システムで動作するでしょう。パッケージの場合はディストリビューションが対応している必要があります(1.6 現在で対応しているのは Ubuntu 9.01 、Debian squuze/lenny、CentOS 5.3、openSUSE 11 です)。更に、[[Rocks ベースのクラスタ>EucalyptusRocksInstallation_v1.6]]を使用する場合に向けたアドバイスもあります。
-[[CentOS 5.4>EucalyptusInstallationCentos_v1.6]]
-Debian [[squeeze>EucalyptusInstallationDebianSqueeze_v1.6]]
-[[OpenSUSE 11>EucalyptusInstallationOpensuse_v1.6]]
-Ubuntu [[9.04 "Jaunty">EucalyptusInstallationUbuntuJaunty_v1.6]]

以前のバージョンのEucalyptusよりアップグレードする場合は[[アップグレードドキュメント>Eucalyptus-Upgrade-1.6.2]]の手順に従ってください。

何か問題が起こるようであれば、よくあるトラブルの解決方法として[[トラブルシューティング・ガイド>EucalyptusTroubleshooting_v1.6]]を御覧ください。

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戻る:[[管理者ガイド (Administrator's Guide)>EucalyptusAdministratorGuide_v1.6]]

進む:[[ソースからのインストール>EucalyptusSourceCodeInstallation_v1.6]]
進む:[[ソースからのインストール>installing-eucalyptus-source-16]]


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原文:http://open.eucalyptus.com/wiki/EucalyptusInstall_v1.6


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