Ringは、Swiftで使用するデバイスのリストで、他のサーバのアドレスなどを参照するのに使用します。
例えばプロクシサーバが、オブジェクトサーバのアドレスを調べるの使用します。
バージョン1.0.2の時点では、サーバの設定上でringファイルの名前や場所などを指定しません。
swift_dirで設定しているディレクトリ(/etc/swift)に、決められた名前で置かれている前提のようです。
それぞれ以下の名前のファイルで作成します。
また、それぞれrebalanceコマンドを実行した後、以下のファイルに圧縮されます。
Ringはファイルとして置かれ、swift-ring-builderコマンドを介して作成・変更が行なえます。
作成は以下のように実行します。
# swift-ring-builder <builder_file> create <part_power> <replicas> <min_part_hours>
builder_fileは、これから作成するファイルの名前が入ります。
part_powerはパーティションの数を決めるのに使用され、2のpart_power乗の数のパーティション数になります。
※パーティションについては調査中です。パーティションの数を超えるデバイスは追加できないようです。
replicasは、ここで指定した数だけデータが冗長化されます。
例えば3が指定されていた場合は、オブジェクトを保存する際に、3つのデバイスに保存されるようになります。
min_part_hoursは特定のパーティションを連続して移動させられる時間らしいです。(調査中)
作成したbuilder_fileにデバイスを追加します。
ここでいうデバイスは、objectサーバやcontainerサーバ、accountサーバになります。
# swift-ring-builder <builder_file> add z<zone>-<ip>:<port>/<device_name>_<meta> <weight>
zoneはゾーンを設定し、数字を入力します。
ゾーンが同じデバイスでは、冗長化されないようです。
device_nameは、サーバ上のパスを指定します。
metaはメタデータですが、省略可能なようです。
# swift-ring-builder <builder_file> rebalance
パーティションの再割当てを行ないます。
主にデバイスの追加や削除を反映させるのに使用します。
実行後、ringファイルがtar.gzに圧縮されます。
名前の規則としては file.builder であれば file.ring.gz のようになります。
.builder以外の名前だと、そのまま末尾に.ring.gzがつくようです。
builder_fileだけを指定して実行すると、そのbuilder_fileの情報が表示されます。
# swift-ring-builder <builder_file> test.ring, build version 3 2 partitions, 1 replicas, 2 zones, 2 devices, 100.00 balance The minimum number of hours before a partition can be reassigned is 1 Devices: id zone ip address port name weight partitions balance meta 0 1 127.0.0.1 6010 sdb1 1.00 1 50.00 1 2 127.0.0.1 6020 sdb2 1.00 1 50.00
引数なしで実行すると、ヘルプが表示されます。
# swift-ring-builder